あの服にもこの服にも使われてる【ポリエステル】とは?

あの服にもこの服にも使われてる【ポリエステル】とは?
出典 : (Kwangmoozaa/shutterstock.com)

ポリエステルとは、石油から作られる化学繊維の一種。衣料品をはじめインテリアやアウトドアアイテムなど、身近なところで幅広く使われている素材です。今回は、知っているとちょっと自慢できる(かもしれない)ポリエステルの話をお届けします。(文・山木 聖)

ポリエステルの原料はとても身近なあの容器と同じです

私たちの身の回りにある繊維には、とてもたくさんの種類があります。
綿花から作られるコットンや、麻から作られるリネン。蚕(かいこ)の繭(まゆ)から作られるシルク、羊の毛から作られるウール。こうした、植物や動物が自然に生み出す繊維状の素材を利用しているのが天然繊維で、人間が化学の力で人工的に作り出した繊維を化学繊維といいます。
化学繊維の中で、石油などの原料から合成された物質を使っているものを合成繊維といい、ポリエステルはこのカテゴリーに入ります。

厳密にいうとポリエステルにもいくつかの種類がありますが、おもなポリエステルの素になっているのは「ポリエチレンテレフタレート」という樹脂。
英文表記は「Poly Ethylene Terephthalate」で、略は「PET」。……どこかで聞いたことがありますよね?
そう、飲料や調味料の容器でおなじみ、あのペットボトルのPETです。
どちらも原料は同じ。「ポリエチレンテレフタレート」を薄く膨らませたものがペットボトルで、溶かして糸にしたものがポリエステルなのです。ちなみにPETはほかに、お惣菜や卵のパック、食品包装用のフィルムなどにも使われているそうです。

ポリエステル、ナイロン、アクリルは、その生産量の多さから「三大合成繊維」といわれることもあります。

ポリエステル、ナイロン、アクリルは、その生産量の多さから「三大合成繊維」といわれることもあります。

耐久性が高く、水に強く、シワになりにくいポリエステル

さて、突然ですがここで問題です。
世界中で作られているおもな繊維の中で、もっとも生産量が多い繊維は何でしょうか?

答えはポリエステル。

近年のデータでは、世界の主要繊維の生産量の約5割以上を、ポリエステルが占めているのだとか。それほどポリエステルというのはたくさん作られ、身の回りのあらゆる分野で使われているんですね。

では、なぜそれほどポリエステルが人気なのでしょうか。
その理由の一つは「強さ」でしょう。
摩擦や日光による劣化が少なく、虫やカビの害を受けにくい。水にも強く、洗濯しても伸びたり縮んだりしにくい。ポリエステルには、こうした耐久性の高さがあるといわれています。
吸湿性が低く、乾きやすいこと。シワになりにくく、型崩れの心配が少ないことも大きな魅力になっているようです。
さらには「熱可塑性(加熱すると軟らかくなり、成形して常温に戻すとそのまま固くなる性質)」があって、一度付けたプリーツや折り目がとれにくいという特性もあるとか。

こうした長所を生かし、ポリエステルは衣料品や各種ファッションアイテムをはじめ、カーテンやカーペットなどのインテリア、毛布や布団の中わたなどの寝装寝具、ロープや帆布、テントといったアウトドアアイテムなど、幅広い用途で利用されています。

1998年に大ブームを巻き起こし、その後私たちの生活にすっかり定着したユニクロのフリースはポリエステル100%。起毛処理されて暖かく、洗濯後に乾きやすい素材です。

1998年に大ブームを巻き起こし、その後私たちの生活にすっかり定着したユニクロのフリースはポリエステル100%。起毛処理されて暖かく、洗濯後に乾きやすい素材です。

画像のアイテム→「ファーリーフリースフルジップジャケット(長袖)」

ポリエステルに高密度のナイロンを貼り合わせた、耐久性の高い素材でできたバッグ。ハンドル部分もポリエステルです。

ポリエステルに高密度のナイロンを貼り合わせた、耐久性の高い素材でできたバッグ。ハンドル部分もポリエステルです。

画像のアイテム→「ナイロントートバッグ」

摩擦に強く耐久性の高いポリエステルは靴下やルームシューズなどにもよく使われています。

摩擦に強く耐久性の高いポリエステルは靴下やルームシューズなどにもよく使われています。

画像のアイテム→「ルームシューズ(柄)」

他の繊維に強さをプラス。イージーケアも叶えてくれます

さらにポリエステルには他の繊維となじみやすい性質があり、混紡することによって、それぞれの繊維の弱点を補ったり、長所を生かしたりすることができるといわれています。

例えば、コットン(綿)。コットンにポリエステルを混ぜると、さらりと軽やかな肌ざわりや吸湿性といったコットンの特性にポリエステルの特性がプラスされ、洗ってもシワになりにくい生地に。

またウールにポリエステルを混ぜると薄手でも強度が上がり、雨や湿気に強い生地に。

そして、レーヨン。美しいドレープを生み出すなめらかな肌ざわりに特徴のある素材ですが、摩擦や水に弱く縮みやすい面もあるとされています。ポリエステルを混ぜることでそうした面をカバー、家庭の洗濯機で洗えるイージーケアが可能になるそうです。

コットン+ポリエステルのハイブリッド素材でできたシャツは、コットンの肌ざわりはそのままでお手入れラクラク。

コットン+ポリエステルのハイブリッド素材でできたシャツは、コットンの肌ざわりはそのままでお手入れラクラク。

画像のアイテム→「エクストラファインコットンスタンドカラーシャツ(長袖)」

レーヨン76%、ポリエステル24%のブラウス。レーヨンのなめらかさは活かしつつ、シワになりにくいという長所が。

レーヨン76%、ポリエステル24%のブラウス。レーヨンのなめらかさは活かしつつ、シワになりにくいという長所が。

画像のアイテム→「レーヨンスタンドブラウス(7分袖)」

ポリエステル+レーヨン+ポリウレタンのパンツ。ストレッチ性があって動きやすいのに、ピシッと入ったセンタープレスがきちんと感も演出。

ポリエステル+レーヨン+ポリウレタンのパンツ。ストレッチ性があって動きやすいのに、ピシッと入ったセンタープレスがきちんと感も演出。

画像のアイテム→「EZYタックアンクルパンツ」

吸湿・放湿、ドライ、放熱、接触冷感、抗菌防臭、消臭など快適機能が満載、ユニクロのエアリズムの素材はポリエステル+キュプラ+ポリウレタンです。

吸湿・放湿、ドライ、放熱、接触冷感、抗菌防臭、消臭など快適機能が満載、ユニクロのエアリズムの素材はポリエステル+キュプラ+ポリウレタンです。

画像のアイテム→「エアリズムブラキャミソール(ヘザー)」

同じくユニクロのヒートテック素材はポリエステル、アクリル、レーヨン、ポリウレタンの混紡。ポリエステルが果たす役割は優れたドライ性能と洗濯を繰り返しても型崩れしない強さです。

同じくユニクロのヒートテック素材はポリエステル、アクリル、レーヨン、ポリウレタンの混紡。ポリエステルが果たす役割は優れたドライ性能と洗濯を繰り返しても型崩れしない強さです。

画像のアイテム→「ヒートテックブラUネックT(8分袖)」

摩擦や日光、水や害虫、カビなどあらゆる逆境に強く、他の繊維と混ぜると長所はそのままに弱点を補ってくれる…。なんだかポリエステルって格好いいヒーローのよう。だからこそ、世界でもっともたくさん作られ、幅広い分野で活躍しているのかもしれませんね!

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ライター紹介

山木 聖(ライター)

情報出版社の広告ディレクターを経てライターに。銀座と六本木の真ん中あたりに住みながら、そのメリットをまったく活かさないイエナカ大好き系中年。目標は「老人になってもモード系」です。

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